二ッ森

岩手県一戸町
標高621.3m
IGRいわて銀河鉄道一戸駅
岩手県北バス野磯鶏行き根反公民館前下車

【写真】根反地区から二ッ森

2008年5月3日
 616 JR水沢
 834 IGR一戸
 929 根反公民館200m先分岐
 943 小桂大明神
1101 南峰
1115〜1151 北峰
1203 南峰
1237 登山口
1302 小桂大明神
1318 根反公民館200m先分岐
1400〜1505 御所野遺跡
1530〜1550 IGR一戸
1653〜1815 JR盛岡(買い物、軽食)
1924 JR水沢

 いわて銀河鉄道に乗車し小鳥谷駅を過ぎると車窓から東方に二ツ森が見える。山名の通り二つのピークが連なっているのが特徴だ。自ずと期待が高まる。
 一戸駅で下車し歩き始める。線路沿いに南進し馬淵川に架かる橋を渡り中学校前を過ぎた所の交差点で右折(南に進む)。住宅地の中を進むと御所野遺跡の道標があるので帰路に立ち寄ろうと思う。町営火葬場・根反方面の道標に従って進む。国道パイパスの下をぐくると、うらら亭という食堂に通じる道が左に分岐するが直進。根反川を渡る。その先は根反川沿いの谷間に開けた水田と集落が点在する。この地区には岩手県北バスの路線バスが通っていて途中追い抜かれた。
 根反公民館を過ぎ根反川を渡ると右手に分岐する林道があるのでそちらに入る。文献1に記載の通り林道入口に送電線のナンバープレートが立っている。しかし登山道入口の表示はない。尚、山頂まで登山道の道標は見かけなかった。花は散り始めているがしばらく桜並木が続く。民家の前を過ぎその先は根反川支流の沢に沿った緩やかな上りの道となる。沿道のヤマブキ、モミジイチゴが満開である。しばらく進むと小桂大明神と書かれた鳥居が立っていた。沢の対岸に本殿があるようだ。この辺はトチノキが多いがカツラもあるので神社名に何か関連があるのかも知れない。
 カラマツ、スギの植林地を進んでいくと畑と作業小屋があり、かなり山深い所なのに人が入って手入れがされている。その先に文献1で示されている登山口があるが道標がないので気が付かなかった。登山口は十字交差点になっていて交差点角にサクラが立つ。また林業用トラクタ(T10)が停めてあった。直進すると水田と作業小屋がありこれが正規のルートである。左折方向は伐採地のようだ。右折は水田の縁を通りやや荒れた道である。最初は直進したが民家の私有地で行き止まりに感じたので引き返し右折方向に進んだ。ヤマハンノキ、シナノキが多い。林道脇の日当たりの良い斜面にはタチツボスミレが咲く。時間的に山頂はもうじきと思っていたがなかなかその気配はなく気が焦ってくる。気温も上昇し汗が噴き出てきた。道標が全く見当たらないのが心細い。
 林道が左右に分岐していたので勘に頼り左折。その先は丁字路に突き当たるがこれが正規のコースであった。小生は正規コースの南側を迂回する林道に迷い込んだことがわかった。丁字路を右に進むと尾根に出て木々が疎らとなり心地よい風が吹く。間もなく南峰入口の鳥居があった。鳥居をくぐり細道を上ると三角点のある山頂に到達した。しかし展望がないので北峰を目指すことにした。一旦鳥居まで戻り林道を進む。左手のシナノキ林の中にシロバナエンレイソウが咲く。北峰の周囲を時計回りに半周すると林道の終点で鳥居が立っている。鳥居をくぐりミズナラの中の細道を上ると小祠がある北峰山頂に至った。しかしこちらも展望がないので鳥居まで戻り林道脇にビニールござを敷いて昼食休憩とした。折爪岳、七時雨山、西岳、岩手山の眺望が良い。
 帰路は再び南峰山頂に寄り反対側に下山するコースに入ってみようと思ったのだが急斜面の岩場がありあきらめて引き返した。反対側にコースは無さそうである。林道を下っていくとトラクタと擦れ違った。荷台にも人と犬を乗せていた。どこに行ったのか、何を採ってきたのかと聞かれたが単なる山歩きと答えると何か採ってくればいいのにと言われた。山菜採りには寛容なのだろうか。林道と並行する沢沿いにネコノメソウ、ニリンソウが咲く。
 車道に出て一戸方面に戻る。根反公民館の門柱は珪化木であった。根反川沿いは珪化木地帯となっていて地形図上にも天然記念物の記号が記されているが実物を見ることができて良かったと思う。
 御所野遺跡に立ち寄る。青森の山内丸山遺跡に匹敵する縄文遺跡で以前から機会があれば行ってみようと思っていた所だ。ちょうどこの日は御所野祭りというイベントがあり、登山中、遠くからマイク音が聞こえてきたのはこのためであった。予想以上に広大な遺跡は芝生広場になっており再現された住居が建っている。芝生の上で一休みしてから博物館に入り発掘された土器などを見学した。

根反公民館前バス停 一戸行き 1304土日のみ、1428日祝のみ、1543土日祝運休

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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