源太ヶ岳

岩手県八幡平市
標高1545m
JR東北線盛岡駅東口3番乗り場から松川温泉行き終点下車

【写真】大深山荘水場付近

2008年6月15日
 626 JR水沢(地震の影響で10分遅れ)
 740〜802 JR盛岡
 928 東八幡平交通センター
 947 登山口
1038 丸森川
1102 水場
1132 源太ヶ岳直下分岐
1202〜1214 源太ヶ岳
1244 縦走路出合
1305 大深山荘
1354 源太ヶ岳直下分岐
1414 水場
1436 丸森川
1508〜1525 松川温泉バス停
1716〜1747 JR盛岡
1924 JR水沢

 源太ヶ岳は八幡平〜岩手山縦走コースの中間にある山なのでいつか縦走のついでに登ってみたいと思っていた。しかし最近の小生の時間的制約を考えると縦走には無理があるのでまずは松川温泉からの往復で登ってみることにした。
 朝、水沢駅に行ってみると先週の岩手・宮城内陸大地震の影響で電車が遅れているとのこと。そのため遅れてきた下り始発電車に乗車した。盛岡駅で八幡平ロイヤルホテル行きのバスに乗り換える。このバスは登山口のある松川温泉まで直行しないのでタクシーの営業所がある東八幡平交通センターで下車。タクシーに乗り換え登山口まで送ってもらう(タクシー料金\2,340)。運転手の話ではこちらの方は地震の影響は無かったとのこと。初めての山に登るときは登山口を探すのに苦労することが多いが今日は登山口まで案内されたので非常に気が楽である。
 登山道を上るとすぐに林道と合流する。そのまま林道を進んでいくと10分ほどで行き止まりになった。正しい登山コースを探しながら引き返すと鉄塔を囲んである柵に沿って道が分岐していた。道標もあったが背丈が伸びた草に隠れていたので見落としてしまった。しばらく石畳の道が続き給水パイプが道脇を通っている。沿道のズダヤクシュ、ユキザサ、コマユミ、ツリバナ、オククルマムグラ、ヒメモチ、シオデ、オガラバナ、ミネカエデ、ムラサキヤシオ、タニウツギ、ウワミズザクラなどの花を見ながら進んでいくと木道に変わり丸森川に架かる橋を渡る。やがてブナからアオモリトドマツの樹林帯に入る。
 水場を過ぎるとシラネアオイ、オオバキスミレが見られるが最初のうちは落花した物が多い。上るにつれて見頃の物が増えてくる。登山道の中央の溝に勢いよく雪解け水が流れ山頂付近まで続く。この流れを避けながら上るので歩きづらい。ミツバオウレン、イワカガミが多くなりミヤマスミレも見られた。源太ヶ岳直下の分岐では直進する。背の低いダケカンバ林を抜けると山頂直下の雪渓に突き当たる。雪渓の周囲はヒナザクラの群落だ。
 雪渓の上に立ってみたが滑落しそうなので雪渓直下の草付きの斜面を横断し笹藪の脇を上ることにした。足下が雪渓で滑りやすいので笹をつかみながら上る。1度転倒し上着が泥まみれになったが何とか踏みとどまった。予想していたより登山道が近くにあったのが幸いだった。雪渓を過ぎるとすぐに源太ヶ岳山頂に到達した。南側斜面が切れ落ちた岩場になっていてミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ、イワウメ、コケモモ、イワベンケイが咲く。
 大深岳に続く稜線上の道を進む。左手は谷を隔てて小畚山、三ッ石山が連なる。ハイマツの中、沿道にはミツバオウレン、ミネザクラ、ムラサキヤシオ、コヨウラクツツジ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナが咲く。緩斜面のピークを越すと縦走路出合に着く。ここで右折(左折すると大深岳)。大深山荘まで背丈の低い樹林帯の中を通る。所々に残雪がある。イワナシ、ベニバナイチゴ、サンカヨウが咲く。大深山荘手前でガイドの方を先頭にしたグループと擦れ違う。本日会った唯一の登山客(グループ)であった。源太ヶ岳は八幡平国立公園の一角にあり大勢の登山客がいると予想していたのだが静かな山歩きとなった。
 山荘の周辺にはノウゴウイチゴが咲く。山荘脇の階段を下るとお花畑の中を通る木道となる。ヒナザクラが多くチングルマは開花始めである。ショウジョウバカマが点在する。雪解け間近で花は少ない。次回来るときは時期を少し遅らせたほうが良さそうだ。広大なお花畑の中央に水場があり大きな柄杓が置いてあった。一部樹林帯に入るがその後も小さなお花畑を数回横断するのでこの区間は楽しく歩くことができた。
 源太ヶ岳直下の分岐点から往路と同じコースを下る。登山口から松川温泉峡雲荘に向かうと既に盛岡行きバスが待機していた。

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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