貝吹岳

雫石町
標高992.4m
JR田沢湖線雫石駅からタクシーに乗車、道の駅「雫石あねっこ」で下車
JR田沢湖線赤渕駅

【写真】貝吹岳山頂から秋田駒ヶ岳

2008年10月19日
 616 JR水沢
 805 JR雫石
 820 道の駅「雫石あねっこ」
 915 登山口
 950 鉄塔秋盛幹線231
1000 鉄塔秋盛幹線232
1010 鉄塔秋盛幹線231
1036 休憩ポイント
1054 県境林道出合
1111〜1200 貝吹岳山頂
1218 県境林道出合
1236 休憩ポイント
1255 鉄塔秋盛幹線231
1327 登山口
1417 道の駅「雫石あねっこ」
1502〜1609 JR赤渕
1816 JR水沢

 東北本線は濃霧のため徐行運転中だった。そのため各駅の到着時刻が遅れ次第にその遅れも増大している。幸い盛岡駅での田沢湖線への乗り換えには間に合った。雫石駅前からタクシーに乗車し道の駅「雫石あねっこ」に向かう(タクシー料金2520円)。雫石地方も濃霧に覆われている。タクシーは国道46号を西に向かって進む。気が付くと濃霧から抜け出し日射しが差し込んできた。沿道の山々の紅葉が見頃である。道の駅に着くと建物の前に特設の屋台が並び大勢の人が準備作業をしている。観光客のかきいれ時なのだろう。
 道の駅から国道を横断すると旧秋田街道と記された道標がある。そこから西に続く未舗装の林道に入る。登山口までは坂本川に沿う平坦な道で歩きやすい。こちらも沿道の紅葉が真っ盛りで頭上から落ち葉が降る中を進む。登山口は十字分岐になっている。左が林道(橋がある)、右が送電線巡視路、直進が旧秋田街道・貝吹岳である。道標に従い直進。坂本川のほとりを進み坂本川支流の小沢を渡る。その後しばらくつづら折りの登りが続く。オオカニコウモリ、テンニンソウが観察できた。
 送電線の鉄塔が現れると勾配が緩やかになる。送電線直下は高木が無いので前方に岩手・秋田県境の稜線と貝吹岳がよく見える。この付近は送電巡視路が交錯し道に迷いやすいとのことで注意しながら進んだ。途中の分岐点に、秋盛幹線231・232を示す道標があり右折。231鉄塔を目指すつもりで東方に進むが道幅が狭く心細い道となる。やっと鉄塔の真下に着き標識を見ると232と記されてあり231ではなかった。迷ったことに気づきロスタイムをメモしようと思って腕時計を見ると道の駅に着いた時の時刻を指していて時計が止まっていることにも気づいた。どういう訳か腕時計の竜頭が引き出された状態(時刻を変更する時の状態)になっていたのが原因だった。幸い携帯電話の時計を使うことができたので事なきを得た。
 秋盛幹線231・232を示す道標が立つ分岐まで引き返す。この分岐から西側10m程の所に鉄塔があり標識プレートに231と記されている。231鉄塔から北に分岐する道が登山コースである。つづら折りの登りから間もなく尾根に出て黄葉のブナ、イタヤカエデの中を進む。平坦な道から緩やかな下り勾配となり鉄塔が立つ鞍部に出る。ここは文献※1に示す休憩ポイントである。快晴の中、北方に聳える秋田駒ヶ岳の展望が良い。その後、やや勾配がきつい樹林帯を抜け登山道は丁字路(県境の林道)に突き当たる。
 丁字路付近は持参した地形図上では仙岩峠と記されている。仙岩峠に関連する標柱がどこかにないか辺りを見回すと丁字路から林道を北に5m程進むと北東方向に分岐する細道がある。この細道に入ってみた。20〜30m進むと従是西南秋田領と刻まれた標石が立っていた(文献※1にも境塚の石柱として記載されている)。周囲はササや低木に囲まれ展望はなく細道はここで行き止まりだった。
 林道に戻り南に進む。県境稜線に立つ鉄塔から先は背丈ほどのササを切り開いた道となる。ここまで来ると紅葉は完全に終わっている。ダケカンバ、シナノキは落葉、ナナカマドは赤い実、ブナは枯れ葉が残っている。秋田側から上ってくる送電線巡視路と合流し電波反射板の脇を通る。目指す山頂はすぐ目前にある。
 山頂は直径5m程の広さで展望は360度。秋田駒ヶ岳をはじめ岩手山、南昌山、大荒沢岳が良く見える。田沢湖は確認できなかった。この先南へ県境稜線が続くが登山道は無さそうである。晴天のもと気持ち良く昼寝をした。
 帰路は往路を引き返す。道の駅「雫石あねっこ」から国道を歩き赤渕駅で本日の登山を終えた。

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」 藤原直美著 山と渓谷社 2006年6月発行


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