久慈平岳
岩手県洋野町
標高706.3m
JR八戸線種市駅前から町営バス大沢線に乗車し終点アグリパーク大沢下車
JR八戸線種市駅前から町営バス大野線に乗車し上和座下車
【写真】山頂展望台

2010年5月22日
 808 JR水沢
 913〜926 JR盛岡(新幹線乗り換え)
1003〜1016 JR八戸(在来線乗り換え)
1115 JR種市
1130 アグリパーク大沢
1145 登山道入口 山頂まで2415M
1206 林道舗装道横断 駐車場
1224 見返り峠
1237 つつじ峠 あと500m ロープ
1251 望洋平
1255〜1315 山頂 三等三角点
1347 大和の丘森林公園駐車場
1425 上和座バス停
1624〜1739 海浜公園散策〜JR種市
1846〜1857 JR八戸(新幹線乗り換え)
1935〜2030 JR盛岡(在来線乗り換え)
2136 JR水沢

 昨年から文献※1記載の山々を登り始め最後に残ったのが今回の久慈平岳である。内陸南部にある小生の自宅から沿岸最北部の洋野町に訪れるだけでも相当な時間と労力を要することからなかなか実現できないでいた。また久慈平岳の近くまで運行する町営バスが今年度から時刻が変更され列車との接続が悪くなった。行程をいろいろと考えた末、東北新幹線八戸経由で種市駅までJRを利用、駅から登山口のアグリパーク大沢までタクシー利用と決定した。新幹線利用は時間的に余裕ができるというメリットがあるし旅費も他の手段と比べ大差がない。
 盛岡では暑いと感じたが八戸駅で新幹線から降車すると涼しい風が吹いている。今日は汗だくの登山を覚悟していたがこの気温ならちょうど良いと思う。八戸線に乗り換える。この日は何かトラブルがあったらしく乗り換え口の自動改札機は全開になっていて「切符は入れないでそのまま通過してください」と駅員がアナウンスしていた。八戸線の車両は「うみねこ」のヘッドマークを付けたディーゼルカーである。座席は二人掛けでリクライニング可能。ローカル線の普通車なのに快適だ。八戸線は八戸市街地を高架で抜ける。今まで列車内では眠り通してきたが車窓からの見晴らしがよくなってきたので目が覚めた。
 鮫駅を過ぎると線路は海岸線と並行する。ウミネコ繁殖地で有名な蕪島が見えるが霧で半分が隠れている。先ほどまで晴天と思っていた天気が曇りに変わり青空は全く見えなくなる。急な天気の変化に戸惑った。どうやら「やませ」と言われる冷たい風が吹いているようだ。車窓から見える水田から水蒸気が立ち上っている。海岸美で有名な種差海岸とやませの風景の中を列車は進む。
 種市駅で下車。駅前に客待ちのタクシーが多数停まっていたので安心した。予定通りタクシーでアグリパーク大沢に向かう。県道20号を西に進む。沿道の水田は田植えの時期である。途中から上空が曇りから青空に変わり日射しが強い。やませの範囲から抜け出したのだろう。アグリパーク大沢の前でタクシーを降りる(料金\2,650)。施設と駐車場の間を通る道を進みながら登山コースまでの道順を示す手がかりを探す。周辺の観光案内板はあるにはあるが図が簡略過ぎる。駐車場脇の道は一般道に突き当たる。この場所に登山道入口の道標があった。一般道を右折か左折かはっきりしないが右折するとすぐに別の車道と合流し山の方に道が延びているので右折した。小茅生の集落を過ぎ道なりに進んでいくと登山道入口に着いた。山頂まで2415Mと記されている。
 ミズキ、イタヤカエデ、ヤマハンノキ、コナラ、ミズナラ、ナナカマド、アズキナシ、ウリハダカエデ、トチ、ホウノキ、リョウブ、ダケカンバ、シラカバ、キブシ、サンショウ、ミヤコザサ、クロモジ、ミツバウツギ(つぼみ)、ノブキ、とやや荒れた雑木林の雰囲気の中を進む。沿道にはタチツボスミレ、ニョイスミレ、セントウソウ、チゴユリの花が咲く。林道(舗装道)を横断。この場所に地図入りの案内板がありそれによると種市側からの登山道は現在小生が歩いている小茅生コースの他に大和の丘森林公園からのコースもありこれら2コースを使えば周回コースが設定できるようである。当初は登山・下山とも同じ小茅生コースを通るつもりだったが時間と体力が許せば別コース(大和の丘森林公園)に下山するのもよいと思った。
 林道横断後は急に勾配がきつくなる。展望もないのでここが最もきついところだ。苦しい登りはいつまで続くのかと思ったがやがて平坦なコースに変わり一帯はニリンソウの大群落である。フチゲオオバキスミレ、エンレイソウ、ルイヨウボタンも少々混じる。サワグルミ、ムシカリ、モミジイチゴ。見返り峠と言う場所は特に登り下りはなく平坦な場所で峠という雰囲気はないが、右手に展望が開ける。間もなくつつじ峠に至る。山頂まであと500m、山頂を間近に望む位置である。ここで道は左に折れロープがある急峻な斜面を登る。キジムシロ、タチツボスミレ、ナツトウダイ、ヤマツツジ(つぼみ)。タチツボスミレの白花変種はオトメスミレだろうか。やがてシナノキ、ハウチワカエデの巨木が多くなりいい雰囲気となった。望洋平と言う地点は東側の木々が途切れ通常なら海の展望が望める場所と思うが本日はやませのため海岸線は雲で覆われているように見える。最後の急斜面を登ると山頂の展望台に到達した。
 三角点は展望台登り口の階段の左端にある。望洋平よりも遙かに展望は良い。北に階上岳、アグリパーク大沢周辺の水田地帯、種市〜久慈に続く広大な平坦地(海岸段丘)、南にかすかに見える山影は岩手山か。山頂には小生のみ。近くにある東屋で昼食休憩する。周囲にはナナカマドが植栽されている。東面には背丈が低いミヤマヤナギが茂る。直下に大和の丘森林公園の駐車場が見えるのでそちらに下ってみることにした。
 山頂から南に続く道を進むと2つ目の展望台がある。こちらは旧大野村が設置した物なのだろう。展望台に上がると展望地図があり集落や山々の位置を定めることができた。下っていくと野外活動施設がある。大和の丘森林公園方面への道は特に道標はなかったが広場の東縁を歩き進んでいくと階段があり下っていけば森林公園に至ると思われた。階段の道は良く整備された道で山歩きというより公園散策という感じだ。途中、登ってくる3名と擦れ違う。どうやら登山道のメインルートはこちらのようだ。沿道にオオヤマザクラ、カツラが植えられている。ムラサキヤシオ、ツリバナが咲く。後半の小沢沿いの道はニリンソウの群落のなかを通る。やがて大和の丘森林公園の駐車場に到達した。
 公園の案内板と持参した地形図を見比べ和座方面に進むことにした。ここから舗装された車道を歩く。ベニヤエザクラ(街路樹)、ヤマツツジ、スミレ、フデリンドウ、サナギイチゴの花を見ながら進んでいくとやがてアカマツ林を抜け水田地帯に入る。程なく県道269号に出る。交差点角に上和座バス停がある。バス時刻まで相当な時間があるので徒歩で種市方向に向かう。
 県道269号は沿道に集落が少ない。和座集落の次は高取集落、その後1時間も歩きやっと大久保集落に着く。そのほとんどは森林の中を通る。小生の住む内陸の水田地帯とは地形・気候・自然が異なっていると感じる。オーシャンビュースタジアム(野球場)付近から国道45号まで新設された県道を進む。国道交差点は直進、間もなく海浜公園に着いた。
 海岸沿いは冷たい風が吹く。付近を散策しながら種市駅に向かった。帰路も八戸経由で新幹線を利用した。

参考文献
※1「岩手の里山を歩く」大坊孝男著 岩手日報社出版部2004年4月発行

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