黒森山

岩手県盛岡市
標高837.3m
JR日詰駅から県交通バス長岡経由盛岡バスセンター行乙部下車

【写真】黒森山山頂

2008年9月13日
 808 JR水沢
 849〜900 JR日詰、県交通バス日詰営業所
 924 乙部
 950 朝島山コース入口
1038 万寿抗口前トイレ
1044 虫壁林道入口
1112 姥湖水明神
1116 ガロの滝
1120 深沢渓流コース・峠コース分岐
1145 峠
1154 傘松展望台
1244〜1312 黒森山山頂
1332 黒森大権現
1340 作業道に出る
1356 下山道分岐
1401 登山道・キャンプ場入口
1411 黒森林道
1438 重石橋、大ヶ生妻ノ神のスギ
1451 県道208号
1521 理容店前
1554 乙部
1620 盛岡バスセンター
1700 JR盛岡
1816 JR水沢

 乙部三山の一つ朝島山には昨年登頂したが今回は黒森山を目標にした。盛岡近郊のハイキングコースなので道は整備されていると思われる。夏期休養明けの足慣らしには適当であろうと気軽に考え出発したが標高差、歩行距離があり歩き応えがある山だった。
 乙部バス停で下車。バス停脇の交差点から東に進み国道456号を横断する。乙部川右岸沿いの車道(県道208号)を上流に向かって進む。途中までは歩道が設置されている。前方(東方)に見えるのが黒森山である。
 朝島山コースの分岐を過ぎ5分程進んだ理容店前に万寿抗口を示す道標がある。ここで右折し橋を渡る。沿道のコスモスが満開だ。虫壁川沿いの車道脇にはゲンノショウコ、オオハンゴンソウ、ツルケマン、ツリフネソウが咲く。しばらく谷間の道が続くが養魚場を過ぎると平地が開け沿道に木造の公衆電話、トイレ、金山の里・万寿抗口前の広場に出る。その先少し行ったところで林道が右に分岐する。林道入口に歓迎黒森山登山道入口・虫壁林道の標柱が立つ。黄色の西洋風の郵便ポストがあり中に入っていた登山者用ノートに記帳した。
 未舗装の林道を進む。カラマツの中にアブラチャン、ハクウンボクが目立つ。車両は進入禁止となっているが途中の路肩に軽トラックばかり10台ほどが駐車していた。地元の方々の何かの行事らしい。虫壁川の支流が合流する地点にその地元の方々が大勢いて作業をしていた。ここから道幅が狭まり本格的な登山道となる。実をつけたノブキが道沿いに多い。姥湖水明神の水場を過ぎガロの滝の上流を徒渉すると深沢渓流コース・峠コースの分岐に着く。文献※1では深沢渓流コースが紹介されているのでそちらに入ってみる。すぐに左岸から右岸へ徒渉することになるが昨日の雨で増水していて足場が悪い。飛び石では渉れそうもない。この先も同様な徒渉点が続くとなると危険と思われるので引き返し峠コースを進むことにした。
 沢音が小さくなり足下の湿気もなくなり歩きやすくなる。ナンブアザミが点在する。峠(辨当場)と記された道標と黒森山登山案内図があり、ここで左折。山頂へ続く登山道に入る。蒸し暑い日であるが尾根を通る風で幾分涼しさを感じるようになる。間もなく傘松展望台でアカマツが立つ場所に出る。木々の間から下界の見晴らしが効く所だ。山頂まで短区間で道標が続く。植生はアキノキリンソウ、オクモミジハグマ、オオバショウマ、ホツツジ、ノリウツギ、ノコンギク(白)の花、ナツハゼ、ヤマボウシ、ツリバナ、ヒロハヘビノボラズ、ガマズミの実、ブナ、ミズナラ、アカマツ、オオバクロモジなど。標高が高くなると下草はササに変わる。何度もアップダウンを繰り返すので楽なコースではない。途中、右手に石を積み上げた壁が続く。過去の放牧地の名残のようだ。
 山頂に到達する。ほぼ同時に反対側の重石コースから男性1名が登ってきた。話によると重石コースの道の状態は良く無さそうである。露で濡れた服装からも想像できた。その男性は写真を撮るとすぐに引き返し下山した。山頂にはテーブルとベンチがある。ハナヒリノキが紅葉している。北面に鬼ヶ瀬山、西面に盛岡市街地がうっすらと見える。しばらく昼食休憩。悪路と言うことなので足下の濡れ防止にスパッツを履き重石コースに下山する。
 山頂から下ってすぐ左手に深沢渓流コースへの道が分岐するが道標はない。灌木が茂り展望が無い道を下る。先週けがをした左膝に負担がかかりつらい下りとなる。痛みをこらえ黒森大権現を通過。この付近は背丈の倍ほどある大岩が連なる。
 荒れた作業道に出る。登山道は作業道を横断しているが文献※1では作業道を進んでも所要時間は変わらないとあるので左折し作業道を進む。背丈以上に伸びたススキをかき分けしばらく我慢して進む。下山道を示す道標があり左手斜面から細道が合流する。作業道はここから刈払いされ歩きやすくなる。道沿いにヤマハンノキ、ヤマナラシ、ハギが目だつ。少し進むと右手に登山道入口、左手にキャンプ場入口の道標がある。しかしそのまま作業道を直進すると未舗装の林道(黒森林道)に突き当たる。ここで右折する(左折すると文献※1記載の万寿抗に戻るコースと思われる)。
 林道は車両が楽に対面通行できる道幅があり砂利も敷き均されていている。林道の左右所々に登山道を示す道標があり林道と登山道はしばらく並行しているようだ。やがて舗装道に変わり数件の民家を過ぎ重石橋を渡ると丁字路に突き当たる。この場所に大ヶ生妻ノ神のスギ(樹齢210年)が祀られている。丁字路で左折。元山抗跡(金山跡)の案内板を過ぎしばらく進むと片側一車線の立派な車道(県道208号)に突き当たるので左折(西に進む)。
 県道をひらすら西に進み乙部バス停まで戻る。バス停前の交差点を渡る時ちょうど盛岡バスセンター行きのバスがやってきた。

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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