四角岳・中岳

岩手県八幡平市、秋田県鹿角市、青森県田子町
標高1003m, 1024m
JR花輪線田山駅
JR盛岡駅東口7番から特急バス大館行田山下車

【写真】四角岳山頂

2008年5月31日
 616 JR水沢
 722〜815 JR盛岡
 921 高速田山PA
 945 日泥踏切
1003 橋
1026 馬垣橋
1048 橋
1129 中の沢橋
1217 林道終点(道迷う)
1228 登山口
1302 沢出合
1314 分教場跡
1320 小沢
1342 十字分岐
1352 中岳
1409 十字分岐
1418〜1430 四角岳
1441 十字分岐
1504 分教場跡
1524 沢出合
1602 登山口
1638 中の沢橋
1714 橋
1731 馬垣橋
1755 橋
1813 日泥踏切
1823〜1851 JR田山
2032〜2157 JR盛岡
2305 JR水沢

 四角岳は岩手・秋田・青森の三県の境界にある山である。各県から登山コースがあるようだが岩手県側からは田山から北に延びる林道を北上することになる。長い林道を往復することになり徒歩では時間がかかってしまうが計画を立ててみると日帰り可能であることがわかり実行することにした。
 盛岡駅前から大館行き高速バスに乗車し田山PAで下車。高速バスは休憩のためここでしばらく停車する。高速道脇の車道を西に進むとJR花輪線が左手に並行する。花輪線の踏切を渡り国道282号を西に進むと沿道に民家や商店が並ぶ田山の町に入る。田山駅前を過ぎ右折、日泥踏切を渡り北に向かう。途中のY字路では右の道に入り切通川に架かる最初の橋を渡る。切通集落の各民家の庭ではテマリカンボクが満開だ。集落を過ぎるとこの地区名産のリンドウ畑となりその先は未舗装の林道になる。切通川に架かる2つ目の橋(馬垣橋)を過ぎると開花中のヤマツツジ、タニウツギの群落となる。林床にはラショウモンカズラも咲いている。
 切通川に架かる3つ目の橋を過ぎる。山菜採りと思われる10台以上の車とすれ違った。道端にノビネチドリ、ズダヤクシュが咲いている。樹木はサワグルミ、カツラが多い。4つ目の橋(中ノ沢橋)を渡ると林道は左右に分岐するが左の道に入る。ここからやや登り勾配の道となりペースが落ちる。相変わらず山菜採りの車と擦れ違う。5つ目の橋(この橋の名も中ノ沢橋)付近は伐採現場でその先をしばらく進むと10台程の車が道端に駐車していて人出も多い。この付近が山菜採りの起点のようだ。登山口の道標は見当たらないので通過しさらに林道の奥に進む。しかしその先は大雨の影響らしく道が流され寸断されていた。時間的には既に登山口に着いている予定なので登山口を見落としたと思った。恐らく山菜採りで賑わっている地点にあるのだろう。引き返し注意しながら進むと登山口の道標を発見した。
 最初、登山道は伐採作業道を通る。しばらくすると急勾配のぬかるんだ道となる。多くの山菜採りの方と擦れ違う。これら山菜採りの方々の一般的な服装は作業着、ゴム長靴、ヘルメットである。ユキザサが咲く道は尾根に出ると緩やかな勾配の歩きやすい道となる。沢出合〜分教場跡までブナ林が続き気持ちの良いコースである。山菜採りの方はほとんど下山したようで静かな山に戻った。分教場跡には石碑があり大正4年設立、大正9年廃止と刻まれている。西側の斜面は土が広い範囲で露出しているが鉱山跡のようだ。
 分教場跡を過ぎると花期を迎えた高山植物を見かけるようになる。オオバキスミレ、タチツボスミレ、シラネアオイ、ムシカリ、ムラサキヤシオツツジ、コヨウラクツツジ、コミヤマカタバミ、マイヅルソウ、ツクバネソウ、ツバメオモトなど。小沢を渉るとつづら折りの上りとなる。樹木はダケカンバが多くなる。
 十字分岐で左折(西に向かう)しまず中岳に向かう。一帯はササが生い茂り山菜(タケノコ)採りの核心部のようだ。山頂に近くなるとササの背丈が低くなり見晴らしが良くなる。イワカガミ、イワナシが咲く。中岳山頂は視界を遮る物が無く360度の展望である。写真を撮った後十字分岐へ戻り今度は四角岳に向かう。四角岳山頂は平坦な台地で中央に青森・秋田・岩手三県の県境を示す標柱が立っている。周囲は低木で囲まれていて展望は刈払われている南面が良い。十字分岐から二人の山菜採りの方が上ってきて青森方面に下山するとのこと。
 雨がポツポツと降り出してきたので早めに休憩を切り上げ下山する事にした。下山は往路を戻る。登山口に出ると車は1台も無く小生が最後の登山者となったようだ。小雨の中、長い林道を南下する。田山駅から花輪線に乗車し帰路についた。

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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