生城寺山
岩手県金ヶ崎町
標高109.4m
奥州市水沢区コミュニティバス(Zバス)佐倉河線さくらの湯下車
【写真】山頂(柏山館跡)
2010年8月15日
 954 生城寺
1016 山頂(柏山館跡)
1032 生城寺

 2010年8月13日の胆江日々新聞に生城寺山に関する記事が掲載されていた。生城寺山は町史蹟大林城の本丸(柏山館)の位置にあるが史蹟の保存活用のため今秋までに散策路を整備するとのこと。大林城は奥州総奉行葛西清重の家臣柏山氏が1590(天正18)年に豊臣氏から主権没収されるまでの約400年間にわたり居住したと伝えられる。一方、文献※1には生城寺山は一等三角点の山とあり以前から興味を持っていた。お盆連休の常で昨晩は深夜まで繁華街で飲み歩き体調は良いはずはない。そんな状態でも生城寺山は自転車でふらふらと出かけるのはちょうど良い距離だと思った。
 自転車で移動の途中で激しく雨が降ったので引き返す。あきらめるつもりだったが小降りになったので再び生城寺山に向かった。胆沢川橋を渡ると前方右手に生城寺の山門と墓地が見える。山名からして生城寺が登山コースの起点と予想した。
 寺の駐車場の隅に自転車を置く。ここにオリエンテーリングの赤白の標識が立っているのでしっかりしたコースがあるのだろう。まず本殿に向かう石段を上る。本殿の裏や西側にある石碑を回ってみたが登山口は見当たらない。寺の西側の墓地に下りて墓地の端まで進んでみたがこちらにも手がかりはなかった。墓参の供え物を狙ったカラスが墓石1つに1羽止まっているように見えるほど多い。車道を東に進むと寺の東側にも墓地が広がっている。この墓地の入口から山側の斜面に上る作業道が続いている。ケヤキ、サルスベリ、コブシ、イチイ、オニグルミ、ハシバミ、クワ、ガマズミなどの雑木林を過ぎるとスギ林に入った。このまま山頂まで続くのかと思ったら突然視界が開け牧草地とリンゴ畑が広がった。山頂と思われる最高標高点は左前方にある。しかし案内板が無いので道なりにオオバコの作業道を直進、突き当たりの丁字路で左折する。100m程進むと道は不明瞭になった。
 開けている方向に進むとサクラが数本植栽されている。何かの史蹟跡なのだろうか、右側が堀になっている。その堀を横断し標高が高い方に進む。薄暗い森の中に道が続いていた。明瞭なピークが無く平坦な道の途中に山頂三角点、駒形塔と刻まれた石柱、柏山館跡の標柱が立っていた。ヤマモミジ、エゴノキ、カマツカに囲まれ展望は無いが紅葉の隠れ名所ではないかと思われた。
 下山はそのまま続く道を直進し道が不明瞭になったところで左折するとすぐに牧草地に出た。前方に先ほど通ったオオバコの作業道が見える。牧草地を横断し作業道を下り墓地に戻った。

参考文献
※1「再発見 胆江地方から見える山々」及川慶志著 胆江日々新聞社2000年4月発行

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