砥森山

岩手県遠野市宮守町・花巻市東和町
標高670m
JR釜石線宮守駅
JR釜石線土沢駅から花巻市営バス田瀬線向田瀬バス停下車

【写真】山頂から田瀬湖の眺め

2007年10月28日
 616 JR水沢
 722 JR宮守
 900 国道283大平集落入口
 924 登山口
 959〜1015 砥森山頂
1054 七合目
1059 作業道横断
1102 六合目
1120 登山口(鎖)
1128 向田瀬バス停
1142 白金橋
1155〜1215 黄金沢
1248 田瀬湖南口(国道107号、県道27号交差点)
1302 花巻市・奥州市境界
1358〜1408 下大内沢
1438〜1453 江刺区大通公園
1512 JR水沢駅前

 文献※1によれば砥森山は小生の自宅付近から見える山のようである。市町村合併により現在では隣町(花巻市)にある山でもある。と考えると近い山のような気がするし気軽に行けそうだ。そんなことで今回訪れてみようと思った。
 宮守駅で下車。ホームは山腹にあるが駅舎は麓にあるのでホームから長い階段を下って駅舎に出る。駅内に宮守町の観光名所の一つ眼鏡橋への行き先案内板がある。宮守町の中心街をしばらく西から東に進む。途中で右折(南に向かう)。国道283号を横断(近くに道の駅がある)し宮守川に架かる門内橋を渡る。突き当たりの丁字路で左折(東に向かう)。寺の脇を通って坂道を上って行くと砥森神社に着く。境内のオオモミジが鮮やかに紅葉している。これから砥森山に上るのだがそのゆかりの砥森神社がこの場所にあるとは知らなかった。

祭神 日本武尊 

 往昔、征夷の進軍この地方に及んだとき、砥森山頂より夷族の巣窟を瞰望したる史蹟にかかるとの伝説を有するに因み頂上に古く祠を建て明神を祀る。

 道中の無事を祈願したのち線路の踏切を渡りしばらく線路沿いに進む。道沿いに宮守七福神の石像がある。赤沢川に架かる橋を渡り丁字路を左に進む(東に進む)。ここから赤沢川左岸の未舗装道になる。この道は電気の高圧線の作業道路のようで所々にその標柱が立つ。地形図上ではこの作業道から南に分岐する細道が記されていて砥森山麓の牧場に至る最短ルートのようだ。そこでその細道を探しながら進む。途中南側の斜面を上る新しい道があったが道の入口にロープが張られていて高圧線工事のため立ち入り禁止となっていた(あとで分かったのだがこの道を進むと砥森山麓の牧場正門に至るようだ)。この道には入らず通過した。作業道沿いのツクバネには実がついている。しばらく進んだ後、細道に入ってみた。ウリハダカエデの紅葉が見頃である。シイタケの原木伐採地の先はアカマツ林となり道は不明瞭になる。あきらめて引き返す。作業道に戻りまた次の細道に入る。こちらはスギ植林地で行き止まりだった。ここもあきらめて引き返す。
 再び作業道に戻り進んでいくと作業道は線路と国道283号に接近する。国道から線路を跨ぎ作業道に架かる橋があるがその橋は渡らずに直進。木彫りで「風のとおり道」と記された、となりのトトロの道標が立っている。今この山歩き日記を書きながら思ったのだが「トトロの森」→「トモリ」→「砥森」ということか。アカマツ林を抜け農場を過ぎ大平集落で左折(南に向かう)。車道の終点は牧草地の中である。牛が放牧されている。特に登山口の標識はない。
 車道終点から続く細道に入る。牧草地なので踏み跡がはっきりしないが進んでいくと林の中に入る。サワフタギ、ウダイカンバなどの中を進んでいく。途中で道標があり左に分岐する道に入る。ジグザグに急斜面を上っていく。ブナが点在する。古い鳥居をくぐる。この辺はツツジが多い。間もなく石組みで囲まれた山頂に着く。砥森山神と記された宝剣が祀ってある。周囲にはクリ、アカマツが生えその間から田瀬湖が見渡せる。北面は宮守町の展望がよい。
 石組みの上は不安定で崩れそうな感じがするのであまり長居はせず下山することにした。東和町方面に下る。山頂付近は笹藪が茂っているのでコースを見失わないように慎重に下りる。南向き斜面のためカエデ、アカシデの紅葉が映える。山頂からほぼ一直線の急な下り斜面の後、薄暗い樹林帯に入るがここに七合目道標があった。作業道を横断したところに六合目道標もある。道は平坦になり歩きやすくなった。登山道は民家の裏手で終点となる。この先はこの民家への取付道(と思う)を進む。取付道は一般車道(未舗装)に突き当たる丁字路に出る。取付道の入口は鎖が張られ車両は入れないようになっていた。鎖を取り付けている柱に砥森山と刻まれたプレートが付けられている。東和町方面から登山口を上る場合はこれが唯一の手がかりと思う。
 車道で左折(南に向かう)すると10分程で田瀬湖沿いを通る車道に出る。近くに花巻市営バスの向田瀬バス停があった。時刻を調べると2時間の待ち時間がある。元々予定では奥州市江刺区米里学間沢まで歩き奥州市営バスで戻るつもりだったので予定通り先に進むことにした。
 田瀬湖に架かる白金橋を渡って遊歩道に入る。国道107号沿いの黄金沢が遊歩道の終点でその近くのキリの木の下で昼食休憩とした。国道107号を西に進み田瀬湖南口で県道27号を奥州市江刺区方面に進む。花巻市・奥州市の境界を越える。この境界の花巻市側に花巻市営バスの覚間沢バス停、奥州市側に奥州市営バスの学間沢バス停がある。奥州市営バスの学間沢バス停の時刻にはまだ1時間早い。ここで少々休憩していたら花巻市営バスが市境を越え奥州市営バスの学間沢バス停で転回し戻っていった。
 学間沢バス停には停留所のポールが立っているのみで待合い用のベンチはない。そこでバスの時刻まで県道27号を徒歩で南下することにした。米里太田、笹ノ田、大谷地とバス停を通過。笹ノ田は野菜販売所、トイレ、自販機、バス待合所があり近隣の人が集まっている所だった。下大内沢(待合所あり)でバスに乗車。手持ちの県北バスのバスカードを使おうと思って機械に挿入したがダメであった。県交通のバスカードを購入(奥州市営バスは県交通のカードは使用可能)。大通公園で水沢行き県交通バスに乗り換え帰路に着いた。
 
 花巻市営バス 田瀬線:向田瀬バス停
 平日  上り(東和病院)708,828,1438 下り(向田瀬)814,1437,1819
 土日祝 上り(東和病院)828,1328 下り(向田瀬)824,1319,1819

参考文献
※1「再発見 胆江地方から見える山々」及川慶志著 胆江日々新聞社2000年4月発行
※2「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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