和賀岳

岩手県西和賀町・秋田県仙北市、大仙市
標高1440.0m
JR北上線ほっとゆだ駅からタクシーで和賀岳登山口下車
JR秋田新幹線大曲駅から羽後交通バス大信田行き北野バス停下車
JR秋田新幹線角館駅から羽後交通バス六郷行き太田支所前バス停下車

【写真】和賀岳山頂のお花畑

2008年7月19日
 657 JR水沢
 821 JRほっとゆだ
 910 和賀岳登山口
 936 赤沢分岐
 956 高下分岐
1025 和賀川徒渉
1134 コケ平
1209 和賀岳山頂
1250 小鷲倉
1311 小杉分岐
1328 薬師平
1341 薬師岳
1351 薬師分岐
1407 倉片
1426 滝倉避難小屋跡
1455 曲沢分岐
1458 甘露水登山口
1520 大倉岩
1602 真木橋
1605 七瀬滝入口
1630 真木集落
1705 北野バス停
1754〜1856 太田南小学校前バス停
1920〜2029 JR角館
2145〜2250 JR北上
2305 JR水沢

 今年三回目となる西和賀地区の山歩きは主峰の和賀岳とした。この時期はニッコウキスゲの最盛期に重なり期待が大きい。また三連休なので無理を承知で秋田県側に下山しようと思う。
 JRほっとゆだ駅で下車しタクシーに乗り換える。真昼岳、高下岳登山の時と同じ乗務員で既に顔なじみで気が楽だ。前回と同じく和賀岳登山口まで乗車。料金は\7,900。前回より\100安いがうまく乗ってきたようですねと乗務員の弁。登山口案内板の下にゲンノショウコ(のような)が咲く。
 ノギラン、アクシバ、ツルアリドオシ、アカミノイヌツゲ、エゾアジサイの花を見ながら高下分岐に到達。ここから先、和賀川徒渉点まで下りとなる。途中5〜6名の沢歩きグループを追い抜く。ギンリョウソウ、タマガワホトトギスが咲く。樹林にクロベが混じる。和賀川は靴を脱ぎ裸足で渡る。水深は膝丈位だった。その後ほぼ一直線のきつい登りが続く。樹林帯で展望は無い。標高が高くなるとV字谷状の道となる。ここが一番の難所で立ち止まって休憩を繰り返す登山者が目立つ。前後の登山者のペースに合わせて登ることにする。
 樹木が矮小化し次第に展望が開けてくる。道が右にカーブししばらく進むと草原に出た。道標はあるが文字は消えている。同時に到着した団体登山客のリーダーが「ここはこけ平です。あれが薬師岳・・・。」と説明していた。お花畑が広がりミネウスユキソウ、ハクサンシャジン、トウゲブキ、ハクサンフウロ、シオガマギク、イワテトウキ、イワオトギリ、ネバリノギランが咲く。夢中になって写真を撮っている間に小生が途中で追い越した団体に抜かれ彼らは既に頂上に達しそうである。山頂に近づくとオニアザミが見られ、山頂一帯はニッコウキスゲの群落である。30名ほどの登山者で山頂は混雑している。こけ平〜山頂までゆっくり登ってきたので休憩せずに秋田県側に下山する。
 草原の中緩いアップダウンを繰り返しながら下る。シロバナニガナ、ミヤマホツツジ、タチギボウシ、ヨツバヒヨドリ、クガイソウ、クルマユリの花を見ながら進むと小鷲倉のピークに着く。灌木とササ藪に変わり足下が見えくなるが程なく抜け出し再び草原となった。小杉分岐で左折し薬師岳方面に進む。次第に花が多くなり特に薬師平〜薬師岳間はお花畑となっている。ニッコウキスゲは散りはじめだがイブキトラノオ、タカネアオヤギソウが主役を競い合うように花穂を延ばしている。小祠(薬師堂)がある薬師岳からの展望はガスのため全く無かった。ハクサンフウロ、ミヤマウツボグサを見ながら進むと薬師分岐を過ぎる。間もなく草原の稜線漫歩が終わりブナ林に入る。
 避難小屋跡地、水場を通過、曲沢分岐で左折、杉植林地を進むと甘露水登山口に出た。隣に水場がある。林道を進むと駐車場と休憩所がある。ここから真木渓谷の林道歩きが長いがあらかじめ覚悟の上である。幸いハイキング用の道標が随所に立っていて大倉岩、七瀬滝、寺屋敷などの名所案内板があり退屈することはなかった。途中マイカー登山の方から乗車を勧められたが遠慮した。ここまで来たら計画通り最後(大仙市太田町中心部)まで歩き通した方が達成感が大きいだろう。
 寺屋敷(源太寺跡)の案内板があり源義家が清原家衡、武衡の乱を平定した時の史蹟とある。その脇に力清水と記された湧き水があったので給水休憩した。ここまで来ると渓谷の終わりに近いので気が楽になる。真木集落の最初の民家を過ぎ水田の広がる平野部に出ると東北自然歩道の道標を見つけた。自然歩道の終点は北野バス停となっていて近く(2km弱)にあるようだ。ちょうどいいバスの便があれば太田町中心部まで歩く必要もなくなるのだがあまり期待せずにゆっくりと進む。ところが北野集落の交差点10m手前でバスが通過した。バスを見送りながらバス停の時刻を見ると大曲バスターミナル行の最終便だった。
 この乗りそびれも気にせず田ノ尻集落(沿道に花多数)を経由し大仙市太田支所前に到達した。県道11号交差点で左折し南に向かう(右折方向は民家や商店が並び道幅が狭く歩道がない、また、太田支所前バス停には待合室がない)。スーパーを過ぎて間もなく太田南小学校前バス停があった。角館方面のバスは1時間後である。待っている間、待合室の床を箒で掃いたり外壁の蜘蛛の巣を払ったりした。
 やや薄暗くなった頃、角館行き最終バスに乗車(角館駅前まで料金\550)。上り最終の秋田新幹線に乗り換え帰路に着く。

参考文献
※1「新・分県登山ガイド2 岩手県の山」藤原直美著 山と渓谷社2006年6月発行


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