ロゴ 東北自然歩道 新・奥の細道 宮城21

北上川の自然と歴史探訪のみち

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● はじめに
 登米市中田町の東部を流れる北上川沿いを通るコースです。

● 調査日
2015年5月1日

● コース概略図
公式ホームページを参照ください。

(起点)米谷駅前バス停→長谷寺→錦桜橋→弥勒寺→錦桜橋→観光リンゴ園→長承寺→上沼八幡神社(終点) 計12.3km

● 交通アクセス
 起点の米谷駅前バス停は同名のバス停は現存していないので、登米市市民バス長谷山または浅水船場で下車する。終点の上沼八幡神社にはバスが通っていない。小生は一時間ほど歩き岩手県交通九千沢バス停に到達した。

● コースを歩いて
 JR新田駅前から登米市市民バスを乗り継ぎ米谷病院前で下車した。小生にとっては全く始めての土地なのでちょっと寄り道してから自然歩道のコースを探索しようと思った。米谷病院から住宅が密集する町内を歩く。すぐ西側に北上川の堤防があって住宅地から堤防に上がるための鉄梯子や階段が数メートルの間隔で設置されている。米谷地区は北上川がかS字にカーブする場所にあるので水害に対して特に危機意識が高いように見受けられる。
 北上川に架かる米谷大橋を渡る。この付近の北上川右岸は山が迫っているので車道の道幅が狭い。浅水船場バス停を過ぎ、喫茶店のある丁字路で右折(国道342号を西に向かう)。車道脇に待避所のような広いスペースがあるが旧米谷駅の跡地と思われる。間もなく東北自然歩道の道標が現れたので左折し長谷寺に向かう。

image_1 【写真1】米谷大橋と北上川

 民家と畑の中、緩やかな坂道を上っていく。長谷寺入口の石段前に自然歩道の道標がある。

image_2 【写真2】長谷寺入口の道標

 石段を上る。石段脇にシャク、オドリコソウ、コクサギ。静かな森の中に長谷寺があった。

image_3 【写真3】長谷寺

 長谷寺の裏から続く細道を下る。薄暗い林の中、ヒロハコンロンソウ、ツルカノコソウが咲く。林を抜けると白山神社がある。ここから眼下の北上川の展望が良い。国道342号に下る。国道脇は自転車専用道になっている。これはかつての鉄道跡地である。

image_4 【写真4】自転車専用道

 自転車専用道=東北自然歩道と思って進んでいくが北上川から次第に離れていくので間違いだと気づいた。国道342号との合流点まで引き返し国道を横断する。土手を下ると北上川の河川敷に入る。こちらにも自転車道が続いている。ヒメオドリコソウ、カキドオシ、カラスノエンドウ、ノヂシャ、中でも菜の花が見頃だ。土手上を通る国道342号には歩道がないので並行する河川敷のサイクリングロードを北上する。

image_5 【写真5】菜の花と自然歩道

 前方に北上川に架かる錦桜橋が見える。まだまたゴールまで道のりは遠い。途中に本コースの見どころのひとつ、お鶴明神に着く。赤鳥居と小祠、サワラとサクラの高木、案内板がある。堤防決壊を防ぐために犠牲になった娘の伝説があるとのこと。

image_6 【写真6】お鶴明神

 錦桜橋の下を抜け、サイクリングロードから離れ、土手を乗り越え、国道342号に入る。この付近から国道342号は土手上を離れ水田地帯に散在する集落の間を通る。次の目的地、弥勒寺に向かう。信号のある交差点から弥勒寺に上る石段が続いている。サクラ並木の小公園を抜けると弥勒寺本堂に向かう参道となる。本堂の他にも多くの堂宇や石碑があり適度に改修されているのでかなり立派で豪華な印象だ。本尊の弥勒如来坐像は何れかの堂宇にあるだろうと思ってぶらりと境内を回ってみたがわからなかった(後日調べると、奥の院とのこと)。サクラの小公園で昼食休憩とした。

image_7 【写真7】弥勒寺

 再び、北上川河川敷のサイクリングロードに戻り、北上を続ける。やがて左手に山が迫る。サイクリングロードはリンゴ畑の中を通り抜ける。

image_8 【写真8】リンゴの花が咲く中を通る

 リンゴ畑の作業道とサイクリングロードを兼用している道は小刻みに右左折を繰り返すが左手の山肌を掘削している採石場前で車道に突き当たりここで自転車専用道が途絶えてしまう。ここから地形図を頼りに車道を進む。沿道に公衆トイレや東屋があるので、そこから脇道に入ってみるが道に迷ってしまい同じ場所をぐるぐると二、三回通ったりして時間をロスしてしまった。何のことはない、素直に車道を道なりに進んでいくと再び北上川の堤防下を通るサイクリングロードに接続した。
 サイクリングロードの最北端に達した後、左折し住宅が密集する大泉集落に入る。交差点の北が次のみどころ、長承寺である。境内は広く雰囲気が良い。本堂は石段を上ったところにある。

image_9 【写真9】長承寺

 長承寺からまっすぐ南下する。最後のみどころ上沼八幡神社に向かう。途中、自然歩道の道標があるので左に分岐する未舗装の細道に入る。

image_10 【写真10】自然歩道の道標・ここで左折

 上沼八幡神社は標高約70mの八幡山上にある。麓の水田地帯から坂道を上るのが最後の難所だろう。神社の名称から予想できたが、源義家創建である。スギの巨木は本殿向かって左側に一本、本殿裏側にも一本立つ。参道両側にもスギの大木が並び壮観である。これらを眺めながら進んでいくと参道脇から神職らしき方が現れ「どちらから、いらしたのですか」と声をかけられた…。今日はいい時間を過ごすことができたと思う。

image_11 【写真11】上沼八幡神社

 帰路は国道342号を一関方面に進み、岩手県交通九千沢バス停から路線バスに乗車、JR花泉駅でJRに乗り継いだ。
<完>

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