ロゴ 東北自然歩道 新・奥の細道宮城 24

水辺回廊

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● はじめに
 北上川水運で栄えた登米市豊里町・石巻市桃生町を通るコースです。

● 調査日
2015年10月10,12日

● コース概略図
公式ホームページを参照ください。

(起点)植立山スポーツ公園→豊里大橋→登米市豊里総合支所→平筒沼公園→香林寺→鴇波渡し船発着場跡(終点) 計16.1km

● 交通アクセス
 起点の植立山スポーツ公園はJR気仙沼線陸前豊里駅から徒歩、終点の鴇波渡し船発着場跡はJR石巻線柳津駅から徒歩。

● コースを歩いて
 小牛田駅からJR気仙沼線に乗車し、陸前豊里駅に到着した。小生を含めほとんどの乗客はここで下車する。駅前は住宅と商店が混在するが、道路は碁盤の目状に整備され明るく開放的で好感が持てる。駅から距離があるが自然歩道起点の植立山スポーツ公園を目指すことにした。駅前の街路樹のイチョウは黄葉で色づき始めている。豊里大橋方面に進む。

image_1 【写真1】陸前豊里駅前の通り

 豊里大橋付近はかつて水運で栄えた街並みが残る。

image_2 【写真2】豊里町中心市街地

 豊里大橋は歩道がないので車が通過するときは注意が必要だ。眼下の旧北上川の風景を眺めながら対岸の桃生町へ到達した。

image_3 【写真3】豊里大橋から旧北上川

 旧北上川左岸の堤防上を進む。堤防はやがてアカマツ林の小高い丘に変わる。案内板によると、この付近は北上川から飛んでくる砂の被害を防ぐために人工的に作った山、とのことである。残念なことにマツクイムシの被害でかなりのアカマツが処理されてしまっている。公園内にはシカが飼育されていた。

image_4 【写真4】旧北上川左岸の堤防上を進む

 しばらく進むと起点の植立山スポーツ公園に到達、ベンチに腰掛け昼食休憩とした。自然歩道のコース通りに豊里大橋に引き返さずに桃生町の中心街を経由することにした。旧街道の寺崎宿跡、チュニジア通りなど発見があって良かったと思う。

image_5 【写真5】植立山スポーツ公園

 再び豊里大橋を渡り豊里町内に入る。この付近はコンビニ、JA、飲食店があり最も賑わっている場所だ。しばらく直進(南に進む)。右手に「ソニー通り」が分岐する。その先は水田地帯の車道となる。

image_6 【写真6】水田地帯を通過する

 寿崎集落を通過。小高い土地に民家が立ち並ぶ。登米地区でおなじみのスレート玄昌石の屋根も見かける。沿道には所々に花壇があって目を楽しませてくれる。

image_7 【写真7】自然歩道の道標(寿崎集落付近)

image_8 【写真8】沿道の花畑

 平筒沼公園に到着。沼の周囲は遊歩道で一周できる。沼の北端と南端に休憩施設がある。北端の平筒沼youyou館まで進む。この場所は展望がよく平筒沼を一望できる。東側の森林は平筒沼いこいの森になっている(案内板があった)。森の特徴は天然アカシデ。その他はコナラ・モミ・イヌブナ・スギなど。

image_9 【写真9】平筒沼公園

 平筒沼から車道を南下する。途中に東北自然歩道の石柱道標があった。

image_10 【写真10】石柱道標

 自然歩道の道標に従い左折(東に進む)。丘陵地の集落を過ぎると、再び平坦な土地に出た。

image_11 【写真11】自然歩道の道標(ここで東に進む)

 用水路沿いの道を北上すると左手に香林寺の境内がある。山道の緩い斜面を上っていくと山門がある。この山門は室町時代の古い木造建築で知られている。じっくり観察したいところだが監視カメラが設置されていて長居はしない方がよさそうだ。

image_12 【写真12】香林寺山門

 気仙沼線の線路を陸橋で超えると御岳堂駅に着く。日没が近いので本日(10/10)の調査はここまでとし、帰路につくことにした。

image_13 【写真13】御岳堂駅ホーム

 10/12に本コースの残存区間(御岳堂駅~鴇波渡船場)を歩くことにした。御岳堂駅から旧北上川右岸の堤防上の車道を進む。

image_14 【写真14】旧北上川右岸の道を進む

 牧場の厩舎で左折する(北に進む)。自然歩道はしばらくJR気仙沼線と並行する。

image_15 【写真15】JR気仙沼線と並行する

 踏切を渡り水田地帯を北上する。途中に自然歩道の石柱道標があった。

image_16 【写真16】石柱道標

 すぐに右折(東に進む)。三陸自動車道の下を通る。

image_17 【写真17】三陸自動車道の下を通る

 佐野集落を通過する。自然歩道は北上川の堤防上の道と合流する。堤防の川に面した斜面は背丈の低い草地で川岸に下る踏み跡がある。目星をつけてその踏み跡を下っていくと低木の中に渡船場の時刻表のプレートがあった。

image_18 【写真18】鴇波渡し船の時刻表

 発着場跡はさらに5mほど下った場所にあった。対岸の柳津側の発着場にはかつての渡し船の名残りが見当たらなかったのでうれしい発見だった。少し下流に船があったので渡船以外の利用は今でも続いているのかも知れない。本コースはここで終点だが終点を示す道標や案内板は見当たらない。

image_18 【写真19】鴇波渡し船の発着場跡

 帰路のついでに近くの北上川河川歴史公園に寄ってみた。この場所で北上川と旧北上川が分岐する。旧北上川の水量を調節する鴇波洗堰、大正時代の新北上川建設工事中の遺跡(煙突、樋管)の展示がある。尚、煙突は平成26年11月に東日本大震災の復旧工事中に偶然発見されたとのこと。

image_18 【写真20】鴇波洗堰
<完>

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