Puppy Linux導入記録 無線LAN

(update 2013.01.06)
 自室のPCとルータがある部屋は離れているためネット接続のたびにLANケーブルを敷設し終了後撤収しなければなりません。毎回その作業をする時間は数分ですが年間で累積すると馬鹿にならないと思います(ADSL開通前のダイヤルアップ環境でも電話線の延長ケーブルを使って同様の作業をしていました)。既に親のPCは無線LAN環境が実現されているので小生のPCでも無線LANが使用できるだろうと考えました。無線親機はWZR-HP-G302H/U、子機はWLI-UC-G300HPで共にバッファロー製品です。子機はWindows2000に対応しており小生のPCにも難なくドライバがインストールできました。さっそく親のPCから子機を借り小生のPCに取り付け無線LAN接続を試みました。結果は良好です。
 また、ネットで調べてみると子機WLI-UC-G300HPはPuppy Linux 431で標準対応とのことです。善は急げで即刻WLI-UC-G300HPを買いに地元のヤマダ電機に向かいました。田舎町のヤマダ電機なので品揃えはそれほど多くないのですがWLI-UC-G300HPは普通に商品棚に平積みされていました。久々にPC関連商品を買ったのと新しい便利な環境が実現間近になったと思うとうれしい気持ちでいっぱいでした。
 しかしPuppy Linuxの無線LAN導入は困難を極めました。5月の連休のほとんどの時間を費やしてしまいました。一般に無線LANは初心者には鬼門と言われているようですがその理由が分かりました。色々と試行錯誤しましたので問題点と対応策をなるべく整理して記述したいと思います。

1.USB IDが異なっていた

症状: USB IDの確認方法は、まずPCのUSBポートに無線子機を接続します。次に「メニュー」→「システム」→「ハードウエア情報」を起動します。
参考サイト(Vendor と Product ID)
USB Devices → 802.11 n WLANをマウスで順番にクリックするとVendorとProduct IDが表示されます。小生の環境ではVendorが0x411、Product IDが0x1a8となっていました。一方、参考サイト(Baffalo USB 無線子機ドライバ)ではProduct IDが0x0148で小生の環境と異なります。結局、小生の環境では標準ドライバで子機は認識できないことになります。

対策: 色々な所からドライバを探し集め、設定をいじってみてもまったく子機が認識されません。最後の手段と思って開発環境をインストールしました。「開発環境の導入」→「開発元からLinux用ドライバをダウンロード」→「ドライバのソースファイルを解凍、編集、コンパイル」
これらは参考サイト(Puppylinux Slacko5.3.1 USB無線LANアダプタの設定)を参考にしました(ただし小生のPuppy Linuxのバージョンと異なりますので開発ツールも異なります)。
小生がダウンロードしたドライバのファイル名は2011_0719_RT3070_Linux_STA_V2[1].5.0.3_DPO.tarです。
Puppy Linux用としてハードディスクに専用のパーティションを5GB確保していました(フルインストールです)が、開発環境をインストールするとかなりディスク残量が減少しました。困難と思っていたドライバは特にエラーも無くコンパイルできました。子機も認識され子機本体のLED、ディスプレイ右下のネット接続アイコンも点滅します。インターネットコネクションウイザードで無線LANの設定が可能になり暗号方式WPA-TKIPでインターネットに接続できました。

2.インターネットコネクションウイザードで接続エラー発生

症状: 無線LANを導入して一週間ほど経過したところ問題が発生しました。インターネットコネクションウイザードを使って無線LAN接続をすると「WPA接続を確立できません」とエラーメッセージが現れます。この時さらに詳細ボタンをクリックすると「Failed to connect to wpa_supplicant - wpa_ctrl_open: No such file or directory」というメッセージが表示されます。何度やってもエラーが発生します。ドライバを再インストールしても直りません。原因は不明です。ところがCDから起動した素の状態のPuppy Linuxに自作ドライバをインストールするとインターネットコネクションウイザードで無線LANが問題なく接続できます。フルインストールのPuppy LinuxはCD起動のPuppy Linuxとどこか異なる部分があるのかも知れません。

対策: インターネットコネクションウイザードは使用せず、端末から直接コマンドを入力する。
# ifconfig ra0 up[Enter]
# wpa_supplicant -Dwext -ira0 -c/etc/network-wizard/wireless/wpa_profiles/xx:xx:xx:xx:xx:xx.WPA.conf -dddt &[Enter]
# dhcpcd ra0[Enter]
(注)xx:xx:xx:xx:xx:xxは子機のMACアドレス
毎回キー入力は面倒なのでシェルスクリプトに記述して実行しています。無線LANの接続を終了するときはデスクトップの接続アイコンを右クリックし「ネットワークから切断」を選択します。

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