Puppy Linux導入記録 Pale Moon
(2020.11.15作成)
Puppy Linux 431JPのブラウザとして今まではQtWebやFireFox(バージョン45)を使用していましたがいずれも古いブラウザのため、最近のスクリプトを多用したサイトを開くと処理に時間がかかったり表示に不具合があったりします。時々利用している通販サイトがついに使用不能(ボタンをクリックしても反応しない)となったため、注文書の郵送で発注していましたがやはり不便に感じます。そこで最新のブラウザに更新しようと思い、Puppy Linuxで定評のあるPale Moonを本家サイトからダウンロードし実行してみましたが起動しませんでした。幸い、Pale Moonはソースが公開されているので自力でビルドすることにしました。(今回ビルドしたのはVersion:28.14.2(32bit)です)
1.ビルド
軽量が売りのPuppy LinuxのためPale Moonが必要とする依存ライブラリはほとんどPuppy Linux431JP本体に実装されていません。Pale Moon自体のビルドの前にそれらのライブラリを探し出すという前準備が必要です。
linc-0.5.5
ORBit2-2.4.4
GConf-2.4.0.1
libXt-1.0.5
libXext-1.0.3
libXrender-0.9.4
fontconfig-2.11.1
tar-1.29
2.使用した感想
以下、firefox(バージョン45)との比較です。
- 起動が速い。
- クラッシュの頻度がかなり少なくなった。
- メモリの消費が多い(goole検索表示状態でfirefox=700Mに対しPale Moon=800M)。
- 表示の軽快感・もっさり感は閲覧するサイトによって一長一短。
- 最新ブラウザだけあってfirefoxで表示に不具合のあったサイトがまともに表示される(ストレスが減った)。
- google map のストリートビューの描画が速くなった(感覚として視点を変更したときの再描画時間が10秒から1秒になった)。
- twitterなどの埋め込み動画は、ffmpegの最新版をインストールしたら再生できるようになった。
- webGLで地図表示などのグラフィック機能を使用したサイトは表示されない(firefoxでも表示されない。これはPuppy Linux431本体の問題でwebGLのライブラリが装備されていないため)。
Pale Moonの日本語化や高速化はいろいろなサイトに事例が掲載されているので参考になりました。尚、小生のPC環境はここのLenovo ThinkCentre MT-M 8009-84Jです。
3.PET,SFSパッケージ
Pale Moon-28.14.2(32bit)Pale Moon本体と依存ライブラリ
gtkmm-2.24.0gtkmmライブラリ
libxcb-1.13gtkmmの依存ライブラリ
libc_upto2.7_415_p4.petlibcのアップデート(「Puppy Linux 431JP2012 で、最新の Firefox を使う試み」からダウンロード)
ca-certificates-2016-01-04証明書のアップデート
fontconfig-2.11.1fontconfig(注意:拙作のmplayer,MPVは、このfontconfigをインストールすると起動できなくなります。mplayer,MPVは再インストールが必要となります)
ffmpeg-x264-libvaffmpeg,x264,libva(intel製グラフィクドライバ)
スクリーンショット Puppy Linux431上で動作するPale Moon
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