陸中海岸自然遊歩道

碁石海岸を訪ねるみち

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コース概要

大船渡市の碁石浜・世界の椿館から穴通磯までの松林を散策するコースです。
碁石海岸駐車場→0.1km→乱曝谷→0.9km→大浜→1.4km→赤土倉→1.3km→穴通磯
碁石海岸駐車場→0.1km→乱曝谷→0.5km→碁石岬

交通アクセス

 起点の碁石海岸駐車場はJR大船渡線細浦駅から岩手県交通碁石海岸行きに乗車,終点下車。終点の穴通磯はJR大船渡線細浦駅から岩手県交通碁石海岸行きに乗車、門之浜で下車、徒歩30分。

調査日

2009年3月8日
 616 JR水沢
 905〜914 JR釜石→三鉄釜石
1005〜1016 三鉄盛→JR盛
1029〜1040 JR細浦→バスに乗換
1051 碁石海岸駐車場
1300 穴通磯
1330 門之浜港
1415〜1504 JR小友
1717〜1731 JR一ノ関
1755 JR水沢

コースを歩いて

 JR大船渡線細浦駅で下車。駅前通りを直進すると県道38号に突き当たる。バス停はこの丁字路交差点にある。県道脇は漁港だ。ちょうどボイル塩蔵ワカメの作業の真っ最中でバーナーで涌かした湯の中から鮮やかに緑色に変色したワカメを取り出し塩を振りかけた後回転ドラムの中に入れる。家族総出の作業のようだ。取れ立てのワカメは実に美味しそうでワカメ汁が無性に食べたくなる。しばらくしてバスがやってきたので乗車。終点の碁石海岸(駐車場)まで乗客は小生のみ。
 この時期は閑散としているだろうと思っていたが意外にも人出は多い。さすがに全国区の観光地である。駐車場の外れにある遊歩道の案内板でコースを確認しアカマツ林のコースに入る。コース入口にあるレストハウスの従業員が「お茶を飲んで行きませんか」と散策者に声を掛ける。実際、散策している人は多い。わずか100mで海岸線の断崖に出る。この場所は乱曝谷(らんぼうや)と呼ばれている。手前側の崖と向こう側の島の間隔が狭いので眼下の海は峡谷のように見える。時折激しい波しぶきが上がる。

【写真1】乱曝谷

 乱曝谷で遊歩道は左右に分岐し右は碁石岬、左は大浜方面である。まず碁石岬方面を周回することにした。アカマツ、ヒサカキが主だった樹木でヤツデも少し見られる。海岸沿いの崖はハマハイビャクシンが多い。ハクセキレイ、ツグミが飛び交う。雷岩、千代島と名所を過ぎ緩やかな斜面を上ると碁石岬の灯台に出る。その先のえびす浜(観光船発着所)まで歩き別の遊歩道を経由して乱曝谷に戻った。

【写真2】碁石岬灯台

 大浜に進む。キャンプ場の分岐まで立派な石畳の遊歩道が続くがその先はアカマツの落ち葉の上を歩く普通のハイキングコースとなる。本コースには全体を通して随所に岬・浜・島などが記された案内板がある。小浜では眼下に洞門のある岬が見える。やがて未舗装の車道に合流し大浜に着く。名称は大浜でも浜の幅は50mもない。砂浜ではなく白っぽい石ころだらけの浜である。

【写真3】大浜

 この先は椿園の中を進む。花を付けたヤブツバキの中にタブノキもあった。途中のベンチで昼食休憩とした。海に浮かぶ巾着岩、白石岩が見える。

【写真4】巾着岩

 急斜面を下ると赤土倉(あかどくら)の漁港に着いた。漁船が並ぶ。ここでもボイル塩蔵ワカメの作業をしていた。

【写真5】赤土倉港

 民宿あかどくらの前を過ぎ斜面を上る。本コース一番の難所と思われる。北緯三九度00分00秒を示す道標がある。スギの植林地の中に、コナラ、ホオノキ、アカマツが混じる。今度はつづら折りに下ると垂水浜(たれみずはま)という石ころだらけの小さな浜に出る。

【写真6】垂水浜

 再び上りの道となる。木々の間から穴通磯が見える。進んでいくと次第に道幅が広くなる。舗装された車道に突き当たるので右折。しばらく進むと穴通磯の駐車場とトイレがある。碁石海岸キャンプ場から全く人に会わなかったが穴通磯には観光客が3グループほど来ていた。駐車場から続く遊歩道を下っていくと5分ほどで展望台に着く。北側に3つの洞門を持つ穴通磯が見える。以下はその案内板の内容です。

穴通磯
 大船渡市末崎半島の東南端約6kmの海岸線は「碁石海岸」と呼ばれ、雄大な海蝕地形で知られるリアス式海岸の中でも特に断崖や洞門、洞穴などの変化に富んだ景観となっています。その中でも穴通磯は3つの洞門を持つ奇岩で小型観光遊覧船で穴をくぐることができます。碁石海岸で見られる地層は中生代白亜紀(約1億3千年前)の海に堆積したものと言われています。穴通磯は砂粒の固まった砂岩と泥の固まった頁岩が交互に層になっています。

【写真7】穴通磯

 帰路は車道を歩き門之浜湾に向かった。湾沿いを反時計回りに半周し小友駅まで歩いた。

<完>

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