陸中海岸自然遊歩道

ハマナスと浜辺のみち

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コース概要

宮古市。ハマナスの咲く砂浜を巡るコースです。
女遊戸浜→2.0km→松月浜→1.4km→樫内浜→2.2km→栃内浜→1.6km→佐賀部→2.4km→田老漁港(延長9.6km)

交通アクセス

起点の女遊戸浜は宮古駅前から県北バス休暇村宮古行きに乗車し古里で下車、徒歩40分。終点の田老漁港は三陸鉄道田老駅。

調査日

2009年6月13日
 635 JR水沢
 744〜810 JR盛岡、106急行バス乗換
1020〜1030 宮古駅前、バス乗換
1053 古里バス停
1103 遊歩道入口
1120 宿漁港
1125 中の浜キャンプ場
1135 女遊戸浜
1200 ゴルフ場脇
1235 松月浜
1319 樫内浜
1400 栃内浜
1438 佐賀部分岐(田老漁港2.1km、佐賀部0.3km、栃内浜1.3km地点)
1442 佐賀部展望台
1455 佐賀部分岐(田老漁港2.1km、佐賀部0.3km、栃内浜1.3km地点)
1510 小浜
1555 田老漁港
1605〜1623 三鉄田老
1901〜1917 JR盛岡
2025 JR水沢

コースを歩いて

 浄土ヶ浜から田老港まで歩行距離約20kmの浄土ヶ浜自然歩道が通じている。そのうち休暇村宮古から南側は陸中海岸自然遊歩道の「浄土ヶ浜展望のみち」、北側は「ハマナスと浜辺のみち」となっている。「浄土ヶ浜展望のみち」は先般歩いたので今回は未歩行区間の「ハマナスと浜辺のみち」を目標とした。この時期に咲くハマナスが楽しみだ。
 宮古駅前から休暇村宮古行きのバスに乗車する。乗客はほぼ満員で発車した。県立宮古病院一つ前の佐原団地で大半が下車しその後間もなく乗客は小生一人となった。古里バス停で下車する。浄土ヶ浜自然歩道を完全制覇するにはバス終点の休暇村宮古から歩き始めなければならないが今回は時間的余裕が無さそうなので休暇村宮古〜宿漁港の自然歩道は省略し宿漁港までは最寄りのバス停(古里)から車道を進むことにした。
 古里バス停近くには大ケヤキが1本立つ。車道を北に進むと道が二手に分かれるので左折。その先約300mで休暇村宮古方面に続く浄土ヶ浜自然歩道が分岐する。さらに車道を10m程進むと宿漁港に続く浄土ヶ浜自然歩道が分岐する。ここから自然歩道を歩き始めることにした。タカノツメ、ナツハゼ、ミズナラ、ヤマボウシ、アオダモ、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、アオハダ、ミツバアケビの中を進む。樹木の間から海が見える。途中、鳥居があり宿漁港東側の岬の上にある神社参道が分岐する。この付近の斜面の草原にニッコウキスゲ、アマドコロが咲く。宿漁港の出口付近の道脇にはハナイカダ、マユミが混在している。

【写真1】中の浜キャンプ場

 宿漁港を通過し車道を進む。すぐ右折しトンネルを抜けると中の浜キャンプ場に着く。キャンプ場はまだ開業していない。海沿いの砂浜にはハマナスが数株。遊歩道の名称から期待していたとおり本日初(園芸品を除けば生涯初)のハマナスの花を見る。さらに車道を進み2つ目のトンネルを抜けると女遊戸浜に出る。海水浴場の売店があるがこちらもまだ開業していない。防潮堤の水門を出てすぐ右折し防潮堤脇の道を北上する。きれいに刈払いされた快適な道である。橋を渡ったあと道標に従い右手に上る細道に入る。ここから樹林帯の中に入る。

【写真2】ゴルフ場内を通る

 ママコナが咲く斜面をジグザグに上る。コンクリートの壁の脇を過ぎゴルフ場の縁を進む。ギンリョウソウ、フタリシズカ、ヤマブキショウマが見られた。。そして意外にも遊歩道はゴルフ場の中の道(カートが通る舗装道)を通る。沢に架かる鉄橋を渡りブタナの咲く草原を過ぎる。客を乗せたカートと擦れ違った。プレー中の客の近くを通る。ゴルフ場のトイレ付近で遊歩道の道標が見当たらなくなったが森の方に続く道が遊歩道だった。下っていくと松月浜に出た。砂浜にハマナス、ハマエンドウ、ハマヒルガオ、岩場にニッコウキスゲ、アサツキが咲く。特に一面に広がるハマヒルガオに圧倒される。

【写真3】松月浜とハマナス

【写真4】松月浜とハマヒルガオ

 道標に従い樫内浜に向かう。松月浜から0.8km地点にベンチがあり展望台(80m先にある)への道が分岐する。展望台には寄らずに先に進むと作業道に突き当たるがここでは直進しやや荒れた道に入る。スギの中の薄暗い道になる。林床にヤグルマソウ、オオバショウマが目立つ。アップダウンを繰り返し伐採跡地を抜ける。植生が変わりコゴメウツギ、キバナノオダマキ、ハクウンボクの花が咲くがすぐに樫内浜に出た。小沢の河口付近にミゾホオズキが咲く。この浜の岩場にはニッコウキスゲが多い。浜の北側は岸壁で漁港となっている。

【写真5】樫内浜

 樫内浜から遊歩道を上っていくと樫内集落に出る。しばらく集落内の車道を進む。次の目的地となる栃内浜に下る道は車道左手から分岐する。この分岐付近の車道上でカモシカ一頭が小生の様子を窺っていたが道路脇のアカマツ林の中に駆けていった。道幅の広い快適な遊歩道を進む。最後はつづら折りに下ると栃内浜に出た。ハマナスとハマエンドウが砂浜に広がる。本コースの中でも最大のハマナス群落である。

【写真6】栃内浜

【写真7】栃内浜のハマナス

 コクサギに囲まれた道を佐賀部に向かって進む。小沢沿いの道を上る。道沿いにオオハナウドが多い。林道に突き当たるが道標に従い左折、すぐに右折する。佐賀部までは林道を進む。佐賀部展望台からウミネコ繁殖地の小島を望む。北側に真崎海岸が見える。

【写真8】佐賀部

 一旦林道を引き返し丁字路で右折し終点の田老漁港に向かう。道は林道からやや荒れた細道に変わる。小浜までつづら折りで下るが再び上り返す。薄暗いスギ林の中、アオゲラが小生を追い立てるように鳴く。最後は一直線に下る。下ったところに小祠がある。そのまま直進すると田老港の岸壁に出る。しかし岸壁の手前を川(田老川)が流れている。向こう側に渡りたいが他に道があるのかも知れないと思いしばらく周囲を歩き回る。川の上流方向に進むと沼地があり通行困難となる。結局、靴を脱ぎ徒渉する。田老川が流路を変え岸壁南側の陸地を貫通し海に直結したと思われる。これでは田老側からコースをたどる場合、遊歩道入口を探し出すのは苦労するだろう。
 田老駅から臨時快速北山崎号に乗車し帰路に着いた。

<完>

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