陸中海岸自然遊歩道

本州最東端を訪ねるみち

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コース概要

宮古市。本州で最も東にあるトドヶ崎灯台を通るコースです。
姉吉→4.0km→トドヶ崎→3.3km→種刺海岸→3.5km→与奈(延長10.8km)

交通アクセス

起点の姉吉は宮古駅前から県北バス重茂線に乗車し姉吉で下車。終点の与奈は宮古駅前から県北バス重茂線に乗車し里で下車、徒歩20分。

調査日

2009年6月27日
 616 JR水沢
 722〜725 JR盛岡→106急行バスに乗換
 935 宮古駅前→タクシーに乗換
1025〜1035 姉吉海岸(トドヶ崎遊歩道入口)
1055 ガケオトシ沢(姉吉1km、トドヶ崎2.8km地点)
1118 カゴシルシ沢(姉吉1.6km、トドヶ崎2.2km地点)
1126 コヒガシリ沢
1149〜1210 本州最東端の碑〜トドヶ崎灯台
1220 長おそ
1240 コウリ沢
1309〜1320 種刺海岸
1349 種刺海岸1.6km、与奈1.9km地点
1421〜1452 与奈
1515 恵比寿神社(弁天島)
1525 里バス停
1535〜1606 重茂営業所バス待合所
1706〜1710 宮古駅前→106急行バスに乗換
1915〜1945 JR盛岡
2136 JR水沢

コースを歩いて

 盛岡駅で電車を降りてから駆け足で構内を抜け駅前の106急行バス乗り場に向かう。乗換時間は3分しかない。バスの乗降口前に到達。間に合ったと思ったが乗り込もうとする前に扉が閉まった。運転手に乗りたい意志(手を振ったりした)を告げ乗車した。バス終点の宮古駅前からさらにタクシーに乗り換えトドヶ先入口の姉吉に向かう(川崎タクシー、料金\7,380)。
 姉吉漁港の北側にトドヶ先遊歩道入口がある。この入口前でタクシーを下車。いつもながら時間に余裕がない縦走計画である。初めて来た場所だが予定通りの時刻に到着したのでほっとする。タクシーを降りると近くで作業をしていた地元の方々になぜかお辞儀をされた。浜に面したベンチで身支度を整えた後、遊歩道に入る。

【写真1】姉吉漁港

 遊歩道は入口付近はアスファルトで舗装されているがその後未舗装道となる。沿道の樹木はクロモジ、ケヤキ、アカマツ、イタヤカエデ、ハウチワカエデ、ミズナラ、ウラジロノキ、ナナカマド、ハギ、ヤマボウシ、アオハダ、アオダモ、ネズ、ハクウンボク、ツクバネ、タニウツギ(花終わり)、アワブキ(開花中)、ガマズミ(開花中)、バイカツツジ(開花中)など。山野草ではエゾタツナミソウ(開花中)、ウメガサソウ(開花中)、イチヤクソウ(開花中)、ハナニガナ(開花中)、ヤブレガサ、オクモミジハグマなどが確認できた。道はほぼ平坦である。ガケオトシ沢、カゴシルシ沢、コヒガシリ沢は枯れ沢だったが全て木橋が架けてある。途中、釣り道具を担いでいる男性と擦れ違った。この方によると遊歩道で最近しばしば熊に遭うとのこと。早速ザックから熊除け鈴を取り出した。遊歩道沿いに熊の餌となる実を付けたモミジイチゴが多いので要注意である。

【写真2】ガケオトシ沢付近

 トドヶ先灯台手前で本州最東端の碑への道が右に分岐する。まず碑に向かうことにした。この付近はガマズミが多く咲く。道沿いにマルバダケプキ(花終わり)が目立つ。視界が開け平坦な岩場に出た。岩場の数十メートル東は崖で海に接する。本州最東端の碑の南側に灯台が立つ。岩場ではニッコウキスゲ(開花中)、アサツキ(開花中)、ハマナス(開花中)、ドクウツギ、スイカズラ(開花中)、ハマハイビャクシン、キリンソウ(開花中)が観察できた。

【写真3】本州最東端の碑

【写真4】トドヶ先灯台

【写真5】灯台入口の門柱

 灯台を見学した後、種刺海岸・与奈方面に向かう。右手直下に長おそと呼ばれる峡谷のような入江が見える。斜面にニッコウキスゲ、海は深い青色だ。ここで遊歩道の草刈りをしている人がいた。遊歩道は長おその入江の奥まで下る。小さな船着き場がある。

【写真6】長おそ

 その先は樹林帯の中、道が続く。前述の樹木にブナも混じる。小沢には全て木橋が架けてあり道の状態は良い。種刺海岸は石ころの浜で海岸線はきれいな円弧形状だ。北側に洞穴のある岩がある。浜の縁にはイタドリが茂る。ウグイスが鳴く。今日のこの風景は小生が独占かと思いながらしばらく休憩する。そろそろ出発しようと立ち上がると後方の木陰に男性1名がいたので挨拶した。この方は小生が姉吉浜で出発の準備をしている間に遊歩道に先発して入った方である。

【写真7】種刺海岸

 再び樹林帯の中を進む。スギが多くなる。先は長そうだが要所に立つ道標に終点与奈までの距離が記されていて少しずつ短くなってくるのを励みに歩く。

【写真8】与奈1.9km, 種刺海岸1.6km地点

与奈まで約1km付近のピークを過ぎると急勾配の下りとなりそのまま終点に到達し与奈湾に注ぐ川沿いの開けた場所に出る。ここに遊歩道の地図入り案内板が立つ。

【写真9】与奈終点の案内板

【写真10】与奈海岸

 バスの時刻まで余裕があるので与奈の石ころの浜で休憩する。その後、重茂漁港、弁天島の上にある恵比寿神社を散策しながら里バス停に着く。しかしまだバス時刻には早いし近くの水産物加工の作業所から人や車の出入りが多いので一つ先のバス停(重茂営業所)の待合室でバスを待つことにした。待合室の奥の乗務員室ではテレビをつけたまま乗務員が横になって寝ている。そろそろバスの時間が近いが大丈夫なのか、疑問が膨らむ。すると営業所の前に車が一台止まり別の乗務員が現れ車庫にあるバスに乗り換えた。バスは里バス停で折り返して再び営業所に戻ってきた。このバスに乗車し終点宮古駅前で106急行バスに乗り換え帰路に着いた。

<完>

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