Ra266導入記録6:再びDVD編

2004.3.28
 COM1ポートが使用不可能,COM2ポートにホイールマウスを接続したためモデムを接続するポートがなくなってしまいました。そこでRSA-98III(アイ・オー・データ)というCバス用高速RS232Cボードを使うことにしました。以前あるサイトでRSA-98IIIはWindows2000で動作するという情報を得ています。RSA-98IIIは既に処分したPC-9801BX3で使用していた物ですが将来ISDNに接続するかもしれないので念のため保管しました。RSA-98III用Windows2000のドライバは配布されていませんのでWindowsNTのドライバをインストールします。デバイスマネージャではRSA-98IIIに?マークが付きますがハードウエアの追加でモデム(DFML-560Eアイ・オー・データ)を自動認識(COM3ポートに接続と表示)しました。通信速度はCOM2ポートと変わらず48kbps程度は出ています。尚,RSA-98III シリーズ サポートソフトウェア (1) Ver.1.22の場合メールで添付ファイルが送信できないので製品添付のVer.1.20を使用しています。
 DVD-VIDEO「となりのトトロ」と同時に,PCソフト2点も入手しました。「携快電話9」と「電車でGO高速編2」です。「携快電話9」は自分の携帯電話のデータバックアップ用として使用するつもりです。また,小生はデジカメを所有していないので携帯電話のカメラ機能で代用しています。今まではメールで転送していましたがパケット料金がかかってしまいます。「携快電話9」で携帯電話からパソコンに直接画像データを転送できればメリットが大きいと考えました。この手のソフトはほとんどUSB接続となっているのでUSB端子がないPC-9821Ra266では使えません。親のノートパソコンを使わせてもらうつもりでした。さて,店頭に並んでいるパッケージを見るとUSB接続の他にシリアル(COMポート)ポート接続のものが置いてあります。もしかしてシリアルだったらPC-9821Ra266で使えるのではないかと思い購入しました。
 インストール後ソフトを起動すると「IE5.5以上が必要です」というメッセージが現れ終了します。そこでIE5.5をインストールしたところ携快電話9が起動しました。携帯電話の認識・アドレス帳・写真データの転送も正常です。小生の携帯電話はauのA1013Kでスケジュールやメールデータの転送ができない仕様なのが残念な点です。尚,当ホームページの画像はこの携帯電話のものです。IE5.5導入後の不具合ですが,HTMLヘルプでスクリプトエラーが発生します。IE5.5をアンインストールすると正常に戻ります。原因は不明です。
 「電車でGO高速編2」は安かったので購入しました。PC-9821Ra266で動かなくても損害は最小,動けばラッキーと思いました。インストール後,問題なく動作しました。収録されている北越急行や秋田新幹線は小生にとってなじみ深いのですがそのリアルな画像に感動してしまいました。ゲームソフトなど全く使ったことがないので操作は超初心者レベルですがこの画像を眺めているだけで充分と感じます。

ベンチマーク
 グラフィックカードGF2MX400-PCI64玄人志向(NVIDIA GeForce2)のドライバを変更するとベンチマークのスコアがアップしました。使用したドライバのバージョンはDetonator12.00です。画面のプロパティで垂直同期をオフ(注)にするとDirectDrawが61にもなり驚きました。ウインドウを閉じたり開いたりするときのアニメーションがすばやくなったことが体感できます。ただしこのドライバは画質が悪く色のにじみがでてしまいます。ディスプレイで自動調整をすれば解決しますがパソコンを起動するたびに調整するのは骨が折れます。またDVD-VIDEOの再生はコマ落ちが激しく鑑賞に堪えません。
(注)垂直同期の設定項目は隠し設定となっていて通常では表示されません。
レジストリエディタで
HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\NVIDIA Corporation\Global\NVTweak\CoolBits
を3にし再起動します。「Direct3D」設定内に「Direct3Dの詳細」タブが追加され「垂直同期モード」設定が可能になります。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種
Processor Pentium II 531.8MHz [GenuineIntel family 6 model 6 step 5]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display GeForce2 MX
Memory 162,364Kbyte
OS Windows NT 5.0 (Build: 2195) Service Pack 4
Date 2004/ 5/ 2 18:27

I-O DATA SC-UPN
MELCO DSC-G 1.06
HL-DT-STDVDRAM GSA-4040BA303
GENERIC CRD-BP3 1.06

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
33715 48198 38724 96436 8271 46208 621 61 15514 15752 41424 D:10MB

★ ★ ★ HDBENCH Ver 3.30 (C)EP82改/かず ★ ★ ★
M/B Name
Processor Celeron 531.83MHz[GenuineIntel family 6 model 6 step 5]
Cache L1_Data:[16K] L1_Instruction:[16K] L2:[128K]
VideoCard NVIDIA GeForce2 MX/MX 400
Resolution 1024x768 (16Bit color)
Memory 162,364 KByte
OS Windows 2000 5.0 (Build: 2195) Service Pack 4
Date 2004/05/02 18:22

I-O DATA SC-UPN
MELCO DSC-G 1.06
HL-DT-STDVDRAM GSA-4040BA303
GENERIC CRD-BP3 1.06

ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
14373 24202 24112 7063 4238 8486 61

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy Drive
35800 25112 4173 526 16783 18785 7904 D:\100MB

 三次元の描画性能を知るため3DMark2000というソフトで測定してみました。
グラフィックカードのドライババージョン45.23(カード添付品)
CPU PentiumV550MHz(366MHzで使用) Hardware T&L 1927
CPU Celeron 533MHz Hardware T&L 1427

グラフィックカードのドライババージョンDetonator 12.00
CPU PentiumV550MHz(366MHzで使用) Hardware T&L 2036

 3D描画では366MHz駆動のPentiumVの方がCeleron 533MHzより優れているという結果になりました。またDetonator12.00においてスコアが2000を超えました。
HDBENCH及び3DMark2000でDetonator12.00を使用するとスコアアップができましたが,実用上それほどメリットはありません。画質の安定度やDVD-VIDEO再生を考えるとグラフィックカード添付の45.23がいいです。またCPUは上記結果からマルチメディアに強いPentiumV550MHzを常用することにしました。


DVD-VIDEO再生
 最初はDVD再生ソフトPowerDVD5でDVD-VIDEOが見ることができるだけで満足していたのですが見慣れてくると画質・音質など不満な点が続出です。凡人の欲望は拡大してしまいます。小生のパソコンでは動作対象外となっているにもかかわらずDVD-RAMドライブ,DVD再生ソフト,DVDハードウエアデコーダボードなどの中古品を入手しいろいろ試してみました。
 まずはフリーソフトのMedia Player Classicです。ファイルサイズが1.3MBと小さい割には多種のマルチメディアファイルに対応しています。再生状況はPowerDVD5よりも悪く全体的にカクカクとした動きが目立ちます。
次に個人売買で入手したWinDVD2000です。数年前の古いソフトなので軽く動くと思ったのですが再生状況はPowerDVD5よりも悪く全体的にカクカクとしています。現在のハード構成では裏目にでてしまうようです。
 PowerDVD5でもインターレースの設定でBob,Weaveを適当に切り替えると音飛びが無くなりごくまれにコマ落ちが少なくスムーズな再生も可能になることがわかりました。ただしこの良好な再生条件はなかなか容易に再現できません。


ハードウエアデコーダボード
 現状のPC-9821Ra266の構成ではDVD-VIDEOの潜在能力を最大限に引き出すことは難しいのでハードウエアデコーダボードを入手しました。型式は松下電器のLF-U250MPJです。LF-U250MPJはバーテックスリンク社が販売しているREALmagic Hollywood PlusのOEM製品です。PC-9821Ra266にPCIスロットは2つしかないのでGF2MX400-PCI64玄人志向(GeForce2)を外しLF-U250MPJを取り付けます。
 まず入手先の方から紹介されたWindows2000用ドライバをインストールしようとしましたがなかなかインストールができません。マニュアルの図を見るとボードの形状が異なります。このドライバの名称はREALmagic Xcardというもので後で似て非なる物だと気づきました。バーテックスリンク社のサイトからREALmagic Hollywood Plusのドライバをダウンロードしインストールするとすんなり認識されました。これで一件落着やれやれと思ってパソコンを再起動します。ところがOS起動時のロゴ表示の途中でエラーが発生,ブルーバックの画面になります。英語のメッセージでハードウエアに異常があるので取り外すようにとの事。ところがLF-U250MPJを外しても解決しません。OSが起動不能では対処のしようがないのでOSを再インストールしました。尚,ハードディスクの別パーティションにもOSをインストールし一方のOSが起動不能になっても他方のOSから障害になっているファイルを操作できるようにしました。問題のファイルはwinnt\system32\driversフォルダのmpegport.sysとrmquasar.sysです。起動不能になったときはこの2つのファイルを削除するか名前を変えることで対処します。このようなテスト環境で試行錯誤しましたが解決に至りませんでした。
 アイ・オー・データのGV-DVD2/PCIもREALmagic Hollywood PlusのOEM製品という情報を得ました。そこでアイ・オー・データのサイトからWindows95のドライバ及びアプリケーション(DVD Station)をダウンロードしWindows95システムが入っているA:ドライブにインストールしました。DVD Stationを起動後,市販のDVD-VIDEOを再生すると冒頭の著作権・配給会社・チャプターメニュー選択画面までは問題なく再生できます。ところが本編の再生に入ったとたんにDVD Stationはハングアップしそれ以上再生不能となります。またDVD Stationのオプションボタンをクリックした場合もハングアップします。VIDEO-CDのMPEGファイルは正常に再生できました。一方LF-U250MPJに添付しているWindows95のドライバ及びアプリケーション(DVD Station)ではDVD Stationの起動すらできません。一応GV-DVD2/PCIのドライバでVIDEO-CDとDVD-VIDEOの冒頭部の再生が可能になったのでいくらか展望が開けてきたような気がしました。
 Windows95上ではDVDのような大容量のファイルを扱えないのがおそらく問題となっていると思いました。もとよりLDR-H443SU2はWindows95ではサポート外のDVDマルチドライブです。そこで再びWindows2000でのDVD-VIDEO再生に挑むことになりました。以前は別パーティションに2つのWindows2000をインストールすることにより起動時の障害から復旧していましたが今度は復旧方法として回復コンソールを使うことにしました。OS起動時に回復コンソールで起動し問題のドライバ(mpegportとrmquasar)をdisableコマンドで無効化します。この回復コンソールで試行錯誤しているうちにドライバの起動オプションを変更するとOSが起動可能になりかつドライバも有効になることを発見しました。回復コンソールにて
enable mpegport service_auto_start
enable rmquasar service_auto_start
exitと入力後再起動する。
 この状態でDVD Stationも起動できます。しかしGV-DVD2/PCIのドライバと同様VIDEO-CDとDVD-VIDEOの冒頭部の再生は可能ですが肝心のDVD-VIDEOの本編部の再生に入ったとたんにカーネルエラーで画面がブルーバックになります。DVDマルチドライブLDR-H443SU2と相性が悪いのかも知れません。


LF-D103
 そこでLF-U250MPJに対応しているSCSI内蔵型DVD-RAMドライブ(松下電器LF-D103)を入手しました。今までPC本体に内蔵していたCD-RWドライブ(SX1210B)と換装しました。しかしDVD-VIDEOの再生状況は変わりません。このLF-D103で使用するDVD-RAMディスクはカートリッジタイプの2.6/5.2GBです。まるで一回り大きなMOです。読み書き速度はMO(MOF-S230アイ・オー・データ)より少し速い程度でした。何と添付のDOSドライバを使うとPC-9821のMS-DOS6.2でも読み書きできました(ただしFAT16フォーマット時のみ)。DOSで使えるのでバックアップ用途でMO以上に使えそうです(DOSでパーティションまるごとバックアップ可能?←未確認です)。またカートリッジタイプは意外に使い勝手がいいです。現在はWindows2000標準のバックアップツールを使って自動的(タスクスケジューラに登録)にLF-D103にデータをバックアップしています。

 苦戦を強いられているLF-U250MPJですが,たまたま書店で雑誌を眺めていたらDVD関連の企画記事が掲載されている雑誌が目に付き購入しました。この雑誌付録のCDに入っているツールを試しに使ってみたところDVD-VIDEO再生が可能になりました。原理を簡単に言うとハードディスク内に仮想DVDドライブを作るというものらしい。自分が所有するDVDを自分でコピーして自分で楽しむ分には今のところ著作権に触れないそうですが十分注意が必要です。早速LF-U250MPJの出力をテレビのビデオ端子に接続し鑑賞してみました。画質の上ではパソコンのモニタよりテレビの方が長けていると感じます。若干粗さが気になったので急いでS-VIDEOケーブルを買ってきました。画質がさらによくなりました。これにて何とかLF-U250MPJの性能を発揮する事ができました。当然コマ落ちなくスムーズな再生です。あとサウンド関連の5.1チャンネル等々を充実すれば完璧なのですが今後の課題でしょう。
 古いテレビに接続したときは問題がなかったのですが新しいテレビ(ワイド画面)に接続したところ不具合が発生しました。新しいテレビはS-VIDEOケーブルからワイド画面の信号を受信したとき自動的に画面がワイドに切り替わるようになっていますが,LF-U250MPJの出力ではワイドになったり通常になったりと頻繁に画面切り替えが勝手に行われてしまいます。一時停止状態でも同様です。LF-U250MPJからの信号が原因か,テレビ側の原因かは不明です。パソコンのノイズが原因でしょうか。アースをしっかりとって再度試す必要があると思っています。


ハードディスク32GB越えの問題
 仮想DVDをハードディスク内に構築するとハードディスクの容量(現状40GB)はすぐに使い切ってしまいます。しかしパーティションを新規に増やしていくうちに最後の約5GBはフォーマットしてもディスク容量が正常に認識できない上(2000GBと表示),再起動するとデータも消失することに気づきました。調べてみるとPC-9821シリーズはBIOS上32GBまでしか認識できないようです。一方ハードディスク(バッファローDSC-G)のマニュアルを見るとアダプテックのSCSIカード2940AUはとくに容量の制限がなく対応しているように記載されています。早速2940AUを入手し試してみましたが結局ハードディスク自体を認識できないのでOSが起動できません。現状使用しているSCSIカードSC-UPNは32GBを超えるハードディスクを接続した場合32GBまで認識するのに対し,2940AUは全く認識できないという違いがあるようです。小生はこれらのことを知らずにSC-UPNとDSC-40Gを使っていましたがこれはPC-9821Ra266を現行モデルのSCSI製品で構築するには絶妙の組み合わせだったようです。


LDR-H443SU2(DVDマルチドライブ)
 この製品は取扱説明書にPC-9800シリーズでは動作しません,としっかり記載されていますが今のところ以下の動作確認ができました。
PowerDVD:DVD-VIDEOなどのマルチメディアファイル再生
B'sRecorder GOLD BASIC:CD-Rの書き込み
製品添付のバージョンではATAPIエラーで書き込み不能でしたがBHA社からバージョン7.19をダウンロードしバージョンアップしたところ正常動作。
DVD-RAM機能:Windows2000付属のバックアップツールは正常動作。カタログの謳い文句通り3倍速(1BGを10分)で読み書きしています。
B'sらくーだバックアップ:ディスクバックアップはハードディスクのアイコンが出現しないので使用不能。ファイルバックアップは使用可能。


Media Player 9
 Windows2000付属のMedia Player 6でも一応音楽ファイルmp3の再生ができましたが最小限の機能しかなく使いづらいのでPowerDVDで代用していました。ある日,偶然買った雑誌の付録CDにMedia Player 9が収録されていたのでインストールしました。多彩な表示に当初は戸惑いましたが再生リスト表示などが見やすく私が求めていた物でした。試しに好きなアーチストの170曲ほどをmp3化し一枚のCDに編集したものをバックグラウンドで再生してみました。音楽を聴きながらパソコン作業するのも悪くはないです,というか常用しています。ただし音楽と同時に変化するグラフィックを使用したり音質にエフェクトをかけるとCPUに負担がかかり音飛びします。

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